監督・脚本・編集
東 陽一
1934年生まれ。長篇第1作は『沖縄列島』(69)。つづく『やさしいにっぽん人』(71)で日本映画監督協会新人賞、『サード』(78)で芸術選奨文部大臣新人賞、キネマ旬報監督賞、ブルーリボン賞などを受賞し、不動の地位を確立する。その後、桃井かおり主演『もう頬づえはつかない』(79)、烏丸せつこ主演『四季・奈津子』(80)、黒木瞳主演『化身』(86)など“女性映画”の旗手として数多くの作品を生み出す。『橋のない川』(92)は毎日映画コンクール監督賞、報知映画監督賞、日刊スポーツ映画大賞監督賞を受賞。『絵の中のぼくの村』(96)ではベルリン国際映画祭銀熊賞、芸術選奨文部大臣賞ほか国内外を問わず数多くの賞を受賞。近年の作品に『ボクの、おじさん』(00)、『わたしのグランパ』(03)、『風音』(04)、『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』(10)などがある。
原作
井上荒野
1961年生まれ。89年「わたしのヌレエフ」で第1回フェミナ賞を受賞しデビュー。2004年「潤一」で第11回島清恋愛文学賞、08年「切羽へ」で第139回直木賞受賞、11年「そこへ行くな」で中央公論文芸賞受賞。主な著書は「結婚」「それを愛とまちがえるから」「夜をぶっとばせ」「悪い恋人」「リストランテアモーレ」「ママがやった」など多数。最新作は単行本「赤へ」。作品が映画化されるのは、「帰れない猫」(『愛してる、愛してない(“Come Rain, Come Shine”)』(11))、「つやのよる」(『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』(13))に続き3作目となる。
企画・製作・プロデューサー
山上徹二郎
1954年生まれ。1986年に映画の製作・配給会社シグロを設立。1992年に東陽一監督の『橋のない川』の製作を手掛け、毎日映画コンクール他数多くの賞を受賞。その後、東監督の全作品を製作、『絵の中のぼくの村』(96)でベルリン国際映画祭・銀熊賞など多数の映画賞受賞。またプロデューサーとして藤本賞特別賞を受賞。『わたしのグランパ』(03)はモントリオール世界映画祭で最優秀アジア映画賞、『風音』(04)も同映画祭でイノベーション賞を受賞する。『松ヶ根乱射事件』(06/山下敦弘監督)、『ぐるりのこと。』(08/橋口亮輔監督)などの劇映画のほか、ドキュメンタリー映画を含め70作品以上を企画・製作している。2015年度日本映画ペンクラブ賞を受賞。
撮影 辻 智彦
1970年生まれ。『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(07/若松孝二監督)で三浦賞、毎日映画コンクール撮影賞受賞。主な作品に『キャタピラー』(10)、『海燕ホテル・ブルー』(11) 、『千年の愉楽』(12)(すべて若松孝二監督)。ほか『9.11‐8.15日本心中』(05/大浦信行監督)、『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(09/白石和彌監督)など。
照明 大久保礼司
1977年生まれ。主な作品に『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(07)、『キャタピラー』(10)、『海燕ホテル・ブルー』(11)、『千年の愉楽』(12)(すべて若松孝二監督)、『超能力研究部の3人』(14/山下敦弘監督)、『つむぐもの』(16/犬童一利監督)など。
録音 小川 武
1963年生まれ。『恋人たち』(15/橋口亮輔監督)で毎日映画コンクール録音賞を受賞。主な作品に『松ヶ根乱射事件』(06/山下敦弘監督)、『CUT』(11/アミール・ナデリ監督)、『銀の匙 Silver Spoon』(14/?田恵輔監督)、『ロマンス』(15/タナダユキ監督)など。
助監督 藤江儀全
1964年生まれ。長編監督作品として『ジーナ・K』(05)がある。助監督として2016年は『蜜のあわれ』(石井岳龍監督)、『アイアムアヒーロー』(佐藤信介監督)、『世界から猫が消えたなら』(永井聡監督)などが公開されている。